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厨房の作業台です。ステンレスではないですが錆びにくいです。高さは64.5cm天板45cm×60cmです。発送の際にはバラして発送致します。

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江戸川乱歩 「三角館の恐怖」

 江戸川乱歩さんの「三角館の恐怖」は、1951年に雑誌「面白倶楽部」で連載された作品だそうです。創元推理文庫の江戸川乱歩シリーズでは、第17巻です。
 前巻の「緑衣の鬼」と同様に、この「三角館の恐怖」も海外作品を江戸川乱歩さんが翻案した作品です。元となったのは、ロジャー・スカーレットさんの「エンジェル家の殺人」。この作品を読んだことはなかったので調べてみると、過去に日本で翻訳されたものが発売されているようですが、今では絶版となっており、入手困難なようです。ただ「エンジェル家の殺人」と「三角館の恐怖」とでは、トリック、動機及び犯人等はほぼ同じのようでした。
 「三角館の恐怖」は、雑誌で連載されている当時に、懸賞金付きの犯人当て企画が行われており、創元推理文庫の「三角館の恐怖」にはこの企画に対する応募方法や当選結果等まで収録されています。挿絵のみならず、こういった付随情報までしっかりと収録されている創元推理文庫のシリーズは優秀です。でも、原作が存在する推理小説の犯人当てという企画が成立するのが少し不思議。それだけ「エンジェル家の殺人」が日本では知られていなかったということなのでしょうが。
 それでは以下、江戸川乱歩さんの「三角館の恐怖」のあらすじを記載します。ネタバレ注意です。が、せっかくの犯人当て付きなので、あらすじは「読者諸君へ挑戦!」のページまでとし、真相は伏せておく事にします。

 東京都中央区に「三角館」と呼ばれる建物がありました。元々は正方形の敷地だった1つの屋敷を、蛭峰兄弟が正方形の対角線で2等分し、直角二等辺三角形の敷地とした事が、三角館の名前の由来です。元々、正方形の敷地には東側及び南側の二辺に沿ってL字型の西洋館が建てられていましたが、この西洋館も境界線に壁を作って2等分されました。東側の建物に兄の健作の家族が、南側の建物には弟の康造の家族が住み、敷地の南東角には両家への入口が並んでいます。元の屋敷の中央にあったエレベーターだけは両家が共有しており、このエレベーターを通れば外へ出ることなく両家を行き来することが可能でした。
 蛭峰兄弟は双子で、2人の父は長生きした方に遺産を全て相続させると取り決めていました。父の死後に2人は屋敷を2等分して長生き競争を続け、70歳になっていました。兄の蛭峰健作が住む「右三角館」には、長男の健一と、次男の丈二と、亡き妻の妹の穴山弓子と、2人の女中とが住んでいます。弟の蛭峰康造が住む「左三角館」には、養子の良助と、養女の桂子と、桂子の夫の鳩野芳夫と、執事の猿田と、2人の女中とが住んでいます。
 弁護士の森川五郎は、蛭峰健作に呼ばれて三角館を訪れます。森川が三角館の近くまでやってきたとき、三角館を囲む塀の内側から、向かい側の川へ何かが投げ込まれます。それが何だったのか、森川には分かりませんでした。右三角館へ入った森川がロビーで待っていると、隣の客間で男女がいちゃついていました。そこへ現れた蛭峰健一が、森川にこの男女を紹介します。男性は健一の弟の丈二、女性は隣の左三角館に住む鳩野桂子でした。
 エレベーターで屋敷の三階へ案内された森川は、蛭峰健作に会います。健作は長生きした方が遺産を相続できるとい事を森川に話すと共に、自分が病のためもう長くない事を明かします。健作は、自分の死後に子供達に遺産が残らない事を心配しており、これから行う康造との話し合いに立ち会う事を求めます。しばらくして康造が健作の部屋にやってきて、健作は自分の病を隠し、どちらが先に死んでも互いの子供達に財産を四等分して相続させるという契約を交わそうと康造に提案します。康造は即答せず、考えると言って帰って行きます。健作は、森川に財産を四等分する契約の為の契約書を急いで制作するよう依頼します。
 その夜、康造は夕食の後で芳夫を呼び止めます。桂子の夫の芳夫は、会社を経営している人物で、両蛭峰家で唯一の働いて収入を得ている人物でもありました。残りの人々は、相続者が決まっていない財産から生じる利子などを使って遊び暮らしており、康造が相談を持ちかけられる相手は芳夫しかいませんでした。食堂に残った康造は、健作から持ちかけられた財産分割に関する提案の事を芳夫に話し、健作の提案を受けないつもりであると話します。また康造は、この件とは別に、自分の部屋にある手提げ金庫から時々少額のお金が盗まれていることを相談します。芳夫は康造の部屋へ手提げ金庫を取りに行き、その途中で執事の猿田に呼び止められます。猿田は芳夫に客が来ていると言いますが、玄関にも客間にも誰もいませんでした。康造の部屋から手提げ金庫を持ってきた芳夫は、金庫の中の紙幣に小さな目印を付けておいて犯人を探す事を提案します。その時、康造は食堂の隣の客間に誰かがいるように感じましたが、芳夫は気のせいだと言います。
 そして、一階の食堂で銃声が響き、二階にいた良助が駆けつけると、康造は胸を撃たれて死亡しており、死体のそばには芳夫がボンヤリと突っ立っていました。芳夫は客間を指差し、良助が客間へ行くと、猿田が殴られて倒れていました。良助は、警察に電話をします。
 三角館での事件を、警視庁捜査一課の篠警部が担当する事になります。篠警部は、森川弁護士の親友で、その日の夜にも森川弁護士と食事をし、三角館の話しを聞いたばかりでした。篠警部は、三角館の人々と面識のある森川弁護士に協力を頼み、森川弁護士と共に三角館へ向かいます。三角館へ着いた篠警部及び刑事達が捜査を開始し、鑑識の結果から康造は胸を撃たれて即死だったと分かります。篠警部は、通報者の良助に話を聞き、次に死体のそばにいた芳夫に話を聞きます。芳夫は、客間から何者かが康造を撃ったと話します。客間に倒れていた猿田は、犯人に殴られて倒れたけれど意識はあったと言い、外套を着てソフト冒を深くかぶって顔を隠した人物が客間から食堂の康造を撃つのを見たと話します。屋敷の庭には雪が降り積もっており、犯人が逃げた足跡と、犯人が捨てた外套や拳銃などが落ちていました。篠警部は、この足跡などは、外部犯に見せかけようとしてわざと残したもので、この事件は内部犯によるものと考えます。篠警部は、犯人が反抗前に足跡などを付けておき、犯行後に外套などを庭へ投げ捨てたのだと推理します。
 翌朝、篠警部は左三角館での捜査を開始します。篠警部は、女中達の噂話を聞き、唯一犯人を目撃している猿田からその姿などを聞き、芳夫から金庫のお金が少しずつ盗まれていると康造から相談された事を聞きます。篠警部は、改めて金庫の中を調べ、保管されている金額をメモします。
 篠警部及び森川弁護士は右三角館を訪れ、丈二が健一に桂子との関係を終わらせたと話しているのを聞きます。丈二は、桂子が相続するであろう財産目当てに桂子に近付きましたが、康造が死んだ事で自分が財産を相続できる事になったため、桂子とは手を切る事にしたようでした。
 篠警部及び森川弁護士は、健作に話を聞きます。健作は、康造が死んでしまいましたが、互いの子供達に遺産を等分する約束は守ろうと考えていました。健作は、財産を4人の子供達に等分して相続するための契約書の作成を森川弁護士に依頼します。健一及び丈二が反対しますが、健作は考えを変える事はありませんでした。
 自分の事務所へ戻って契約書を大急ぎで作成した森川弁護士は、篠警部とレストランで相談し、2人で三角館へ向かいます。2人が三角館へ入ると、丈二と桂子がよりを戻していました。森川弁護士は健作の元へ向かい、健作は契約書にサインをし、財産が4人に等分されることが正式に決定します。森川弁護士は、集まった両家の人々に契約書を見せます。その後、篠警部は事件に関する聞き込みを左三角館で行い、森川弁護士はそれが終わるのを左三角館の客間で待ちます。そこで、疲れていた森川弁護士は椅子に座って居眠りをしてしまいます。
 しばらくして、猿田の叫び声が聞こえて来ます。篠警部が駆けつけると、猿田は例の外套及びソフト帽をかぶった人物がいたと言います。森川弁護士が騒ぎに目を覚ますと、鞄の中の契約書がなくなっていました。犯人がどこへ消えたのかは不明でした。契約書が盗まれた事を知った健作は、森川弁護士に大急ぎで契約書を作成するよう依頼します。篠警部は契約書の作成を数日延ばすよう健作に頼み、健作は一度はこれを承諾します。しかしその後に、財産を分配したくない健一及び丈二の態度に健作は怒り、やはり今日中に契約書に判を押す事を決めます。
 事務所へ契約書の副本を取りに戻った森川弁護士は、篠警部に電話して事情を話し、再び三角館へ向かいます。森川弁護士が三角館へ着いたのはもう夜中で、篠警部は少し遅れていました。三角館では、健作がエレベーターを三階に停止させ、三階の自室に閉じこもっていました。森川弁護士の到着を告げられた健作は、皆に一階の客間に集まるよう告げ、自分は車椅子に乗ってエレベーターで一階へ降りると言います。この頃には篠警部も三角館に到着します。そしてエレベーターが動き出し、皆が見守る仲、三階から一階へと降りて来ます。一階に着いたエレベーターの扉を開くと、中では車椅子に乗った健作が短刀で刺されて死亡していました。エレベーターは車椅子が入るのが精一杯の広さで、中に犯人が入る隙間はありません。三階で健作をエレベーターに乗せたのは弓子でしたか、弓子がエレベーターの扉を閉じた後で、健作がエレベーター内のボタンを操作しなければならず、その時点までは健作が生きていたと考えられます。短刀は、左三角館に飾られていたものでしたが、何故か柄から抜き取られていました。
 翌日から、篠警部は右三角館の二階にある小部屋を借りて捜査本部とします。篠警部及び森川弁護士は、エレベーターを調べ、天井に小さな格子窓がある事を知ります。格子窓は、短刀の鍔が通り抜けないほどの小さなものでしたが、篠警部はこの格子窓を利用して健作を殺害したトリックを見破ります。犯人は、短刀を格子窓に引っ掛けて上から吊し、エレベーターが降りる事で短刀が落下するよう細工したと考えられました。
 その後、康造の手提げ金庫からまた少額の金が盗まれている事が分かります。金庫に残った紙幣を調べた篠警部は、紙幣に小さなマークが記入されている事に気付きます。篠警部は、芳夫を捜査本部としている部屋へ呼び、康造が殺された事件当時の事を尋ねます。芳夫は、紙幣にマークを記入しておく事を康造に提案したが、記入する前に殺されたと話します。篠警部及び芳夫がこの話しをしている途中、隣の部屋に丈二及び桂子がやってきて話しているのが聞こえて来ます。丈二は再び桂子と別れようとしており、桂子がそれを責めているようでした。桂子の夫である芳夫は、2人の関係を知っているようでしたが、2人の会話に動揺した様子でした。
 芳夫が去った後、篠警部は盗まれたはずの契約書、健作が判を押した契約書を、実は自分が持っていることを打ち明けます。篠警部は、契約書が盗まれる事を予想して、先に森川弁護士から契約書を盗んで保管していました。

 ここで、「読者諸君へ挑戦!」という江戸川乱歩さんのメッセージが挿入されます。犯人の名前と動機を当てた中から三名に賞金五千円との事です。

 以上が、江戸川乱歩さんの「三角館の恐怖」の出題編までの物語です。この後、契約書が見つかったと篠警部及び森川弁護士が皆に伝え、これを餌に犯人を誘き出して捕まえるという展開です。犯人が誰なのかは伏せておきます。
 ただ、犯人当ては滅茶苦茶簡単です。ほとんどの人が正解出来るのではないかと思います。動機もすぐに分かります。というか、動機を考えれば、犯人は分かるという感じです。やはりかなり昔の古典的な推理小説なので、現代のひねりにひねった推理小説を普通に読んでいると、犯人当てとしてはかなり物足りないと思います。私も「読者諸君へ挑戦!」のかなり前の段階で犯人が分かってしまいました。
 「三角館の恐怖」は、原作付きのため、江戸川乱歩さんの作品にありがちな行き当たりばったり感はなく、推理小説としてしっかりとした構成になっていました。ただ逆に、江戸川乱歩さんの作品を読んでいる感も少なく、どこぞの誰かが書いた推理小説を読んでいるような気分でした。この作品は、江戸川乱歩さんの作品の中での評価は高いようなのですが、もし作者を知らずに読んだらそんなに高い評価を付けるかやや疑問でした。まぁ、当時としては優れた推理小説だったという事でしょう。現代の目で読むと、コナンとか、金田一少年くらいのレベルに思えます。
 とりあえず、私が江戸川乱歩さんの作品に求めるのはコレではない、という事がよく分かりました。

 

永井豪 「凄ノ王 超完全完結版」 第6巻

 永井豪さんの漫画「凄ノ王 超完全完結版」の第6巻です。とうとう最終巻、完結です。
 前回の第5巻では、これまでの事件が全て瓜生に仕組まれたものであることを知った真悟が怒りにより凄ノ王に変身し、凄ノ王が街を破壊し始めたところで物語が終わっています。第6巻はこの続きからです。凄ノ王となってしまった真悟はどうなるのか、そして世界の運命や如何に。
 漫画「凄ノ王」は、雑誌連載時には凄ノ王が誕生したあたりで最終回となり、未完で終わっているそうです。漫画「凄ノ王 超完全完結版」は、その続きを追加して完結させたもの。恐らくこの第6巻の多くの部分は、雑誌連載時ではなく後に永井豪さんが追加した内容なのだと思われます。雑誌連載版の「凄ノ王」は読んだことがないので、どこまでが連載時の内容で、どこからが追加された内容なのか、その境目はよくわかりません。「凄ノ王 超完全完結版」第6巻を読めばその境目がわかるかと思いましたが、連載時の最終ページに相当しそうなページがどれかは分かりませんでした。永井豪さんがうまく繋いだのか、そもそも連載最終回の内容に修正を加えて新規の内容に繋げているのかもしれません。
 それでは以下、「凄ノ王 超完全完結版」第6巻のあらすじを記載します。ネタバレ注意です。

 凄ノ王と化した真悟は、街を破壊し続けていました。超能力クラブの部員の1人が住むマンションも凄ノ王に破壊されます。街では人々が怪物から逃げ惑っており、その中には茂坂及びミーコも含まれていました。茂坂及びミーコは、怪物が真悟であることを知りません。自衛隊のジェット戦闘機が現れて凄ノ王をミサイルで攻撃します。凄ノ王にミサイルは効果なく、凄ノ王は背中から羽を生やして空中へ飛び上がり、戦闘機を撃退します。この戦いに巻き込まれて多くの人々が死亡し、茂坂は助かりますが、ミーコは死亡します。その後、自衛隊の戦車部隊が到着して凄ノ王を攻撃しますが、全く効果なく、あっさりと全滅します。
 美剣千草の祖父は、凄ノ王を倒す事が一族の使命と言い、美剣十二神将を呼び集める事を命令します。千草は、高天原善神の摩利支天の生まれ変わりとして目覚め、凄ノ王と戦う決意をします。
 凄ノ王の肉体は巨大化し続け、とうとう肉体の限界に達します。そして肉体から魂が抜け出して、真の凄ノ王が誕生します。魂が抜け出した後の肉体は急激に萎み、元の真悟の姿に戻って地上に落ちます。
 その頃、瓜生は、地下100メートルに作ったシェルターに配下の者達と共に避難し、地上の様子を観察していました。瓜生は、凄ノ王が世界を破壊した後に、自分たちの世界を築こうと考えていました。
 破壊された街からは、人の姿が消えていました。その街の中を、魔に取り付かれた青沼が歩いていました。青沼は、頭部に二本の角が生えて鬼のような姿に変わっていました。そこへ、生き残った男が運転する自動車が突っ込んできますが、青沼は手も触れずに自動車を放り投げて破壊します。
 美剣千草及びその祖父の元に美剣十二神将が集まって来ます。祖父は、凄ノ王が復活したこと、更には宇宙最大の魔である八岐大蛇が復活した事を告げ、凄ノ王を倒す戦いの開始を命じます。美剣十二神将達は戦闘配置につくと、美剣邸の地下から地面を割って巨大な戦艦が浮上します。高天原最大の超戦艦「天浮舟」でした。天浮舟は、凄ノ王を目指して発進します。
 凄ノ王が放つ邪悪な精神波動は、地上のみならず、地下100メートルのシェルター内にも影響を及ぼしていました。瓜生の配下達は殺し合いを始め、瓜生以外は皆死んでしまいます。凄ノ王の力の巨大さに動揺した瓜生は、雪代を閉じ込めている牢屋にフラフラとやってきます。牢屋に1人でいた雪代は無事でした。瓜生は、過去に美剣の意識をテレパシーで読み取って凄ノ王の存在を知り、凄ノ王を利用して新しい世界を作ろうと考えた事を雪代に話します。雪代は、凄ノ王の悪魔の姿は、真悟ではなく、瓜生の姿だと糾弾します。
 凄ノ王は、日本全土に地震を発生させ、富士山を噴火させていました。凄ノ王を目指す天浮舟の中で、美剣千草は地上に倒れた真悟を見つけます。しかし祖父は単なる抜け殻に過ぎないから捨て置けと言い、美剣は涙を流しながら祖父に従います。
 過去に瓜生は、美剣の意識を読むことで、日本の古事記に記された伝説や神話の真実を知りました。天照大神が天岩戸に隠れて世界が闇に覆われたとされる伝説は、凄ノ王が闇をもたらしたというのが真相でした。このことを雪代に話して聞かせた瓜生は、凄ノ王の巨大さに自分の夢が消えた事を認めます。そして瓜生は、雪代が凄ノ王の影響を受けていないことを不思議に思います。瓜生は雪代を牢屋から解放し、雪代は地上へ戻ろうとします。雪代は、天岩戸伝説には続きがあり、手力雄命が岩戸を開けて天照大神が外へ出ると闇が払われ、凄ノ王は改心してやがて八岐大蛇を討つはずだと話します。この話を聞いた瓜生も、雪代と共に地上へ戻る決意をします。
 地上では、凄ノ王と天浮舟との戦闘が始まります。宇宙では、八岐大蛇が地球へと近づいていました。
 人の姿がない荒廃した街に、真悟の身体が倒れていました。魂のない抜け殻のはずの真悟の身体が動き、立ち上がります。ちょうどそこへ、魔に取り付かれた青沼が現れます。真悟と青沼とは対峙し、青沼は真悟に襲いかかります。
 地下シェルターから地上へ戻るエレベーターは、凄ノ王が起こした地震で破壊されていました。瓜生は、地上へ戻るには超能力で瞬間移動するしかないが、凄ノ王の影響で何が起こるか分からないと雪代に警告します。雪代は、天岩戸伝説で天照大神が岩戸から出るのを助けた男女二人、即ち手力雄命及び天鈿女命の役割を瓜生及び自分が務めなければならないと話します。瓜生は雪代の考えに賛成します。
 凄ノ王及び天浮舟は正面からぶつかり合い、そのエネルギーは地上に大きな影響を与えます。美剣は、このままでは地球を破壊してしまうと判断し、凄ノ王ごと天浮舟を宇宙へ運ぼうと考えます。
 地上で生き残った人々は絶望し、身体を魔に乗っ取られ、次々と化け物に変わっていきます。化け物は、何とか精神を保っていた他の人々、まだ化け物に変わっていない人々を襲います。凄ノ王によって破られた次元の壁を超えて、異次元の闇が全地球へと入り込み、地球の環境を作り変えていきます。
 真悟に襲いかかった青沼は、真悟の周囲に張り巡らされた念動力の壁に阻まれ、真悟に触れる事も出来ません。真悟は、青沼に取り付いた魔物に帰れとテレパシーで伝え、この魔物を消し去ります。取り付いた魔物が消えた事で青沼は元の人間に戻ります。青沼は、真悟に気付いて恐れ、言い訳をします。真悟は、超能力で青沼をネズミの姿に変え、そこからやり直せと言って去っていきます。
 凄ノ王に体当たりした天浮舟は、そのまま凄ノ王を連れて宇宙まで飛び出し、更に地球から離れよえとします。凄ノ王は、天浮舟のバリヤーを一部破り、自身の身体の一部を分裂させて天浮舟の内部へ送り込みます。天浮舟の内部で乗組員の超能力者達と凄ノ王の一部との戦いが始まり、凄ノ王の一部は乗組員達を次々と殺していきます。美剣は、凄ノ王の一部が侵入したブロックを本体から切り離し、切り離したブロックを凄ノ王の一部と共に破壊します。天浮舟は凄ノ王がまとわりついた状態で宇宙を突き進み、美剣は凄ノ王を倒すべく、超念力増幅砲の発射準備を整えるよう命令します。
 地下シェルターにいた瓜生は、地上から凄ノ王の気配が消えた事を察知します。しかし地上は、人間に魔が取り付いて生まれた怪物で溢れ、安全とは言えません。しかし瓜生は、雪代を連れて、超能力で地上へと移動します。
 地上の真悟が住んでいた家は、半壊状態でした。この家の地下から、円柱状の建造物が地上へと現れます。その後、建造物の扉が開き、2人の人物が出てきます。この2人は、真悟の母及び姉でした。2人は、光で頭部を覆うマスクや、レーザー銃など、現代の技術を超えた装備を備えており、地上いた怪物を簡単に倒します。しばらくすると一台の自動車が2人の元へやってきます。自動車は真悟の叔母(真悟の母の妹)の光子が運転していました。光子は、真悟が目覚め、英雄王真神(スサノオウノミコト)になるべく成長を始めたと話します。光子は、2人を自動車に乗せ、真悟が英雄王真神になるためには朱紗一族の協力が必要だと話します。協力とは、朱紗一族の全員が英雄王真神の血となり肉となることでした。
 天浮舟は、凄ノ王に取り付かれて制御不能に陥り、凄ノ王を攻撃できずにいました。美剣は、時空間超跳躍航法で凄ノ王から天浮舟を引き離す事を決めます。天浮舟は、冥王星から十万キロの地点へと跳躍します。凄ノ王を振り払う事に成功した天浮舟は、火星付近に凄ノ王が存在する事を感知し、凄ノ王を目指して移動を開始します。天浮舟が土星付近を通過しようとしたとき、土星の輪の上に蜘蛛のような姿の魔物が次々と現れます。そして魔物達は地球を目指して移動を開始します。宇宙の魔が復活して地球へ集まろうとしているようでした。
 地下から地上へ戻った瓜生及び雪代は、破壊され魔物がうろつく地上の様子に衝撃を受けます。瓜生は、これが自分のもたらした世界の状態である事を後悔して涙します。
 荒廃した街で、生き残った1人の女性が魔物達に襲われていました。この女性は、朱紗一族の1人で、真悟の力になるべく、真悟を探しているようでした。魔物達が去った後、女性の目の前で一匹のネズミが猫に襲われており、女性はネズミを助けます。ネズミは、身振り手振りで女性に礼を言い、ついて来るよう女性を促します。女性がついて行くと、水浴び出来る綺麗な水が溜まった場所に出ます。女性がネズミにお礼を言うと、ネズミは猫に変わります。驚く女性の前に、1人の男性が現れます。男性は、真悟でした。
 天浮舟は、木星の付近を航行していました。木星の大赤斑は、過去に英雄王真神が八岐大蛇の眷族の邪神を封印した場所でした。天浮舟の乗員達が見守る中、大赤斑から邪神「女禍」が現れます。美剣は、天浮舟を準光速航行に移行させて女禍から逃げます。
 真悟は、朱紗一族の女性、朱紗真弓と、海辺で寄り添いながら夕陽を眺めていました。真弓は、真悟の力になれて幸せだと話します。真弓は、徐々に真悟の身体に取り込まれていき、真悟の身体の一部となります。真弓を取り込んだ事で真悟は、精神的にも肉体的にも力を増します。真悟が空に手をかざすと、そこに一振りの刀が現れます。
 天浮舟は、凄ノ王が潜むはずの火星に到着します。しかし凄ノ王の姿はありません。凄ノ王が待ち伏せしている可能性が高く、美剣は、美剣十人衆のうちの3人に超能力での探索を命じます。美剣十人衆は、美剣千草の細胞から生み出されたクローン達でした。3人は火星に隠れていた凄ノ王を発見しますが、そのうちの1人は凄ノ王の超能力による反撃を受けて死亡します。凄ノ王は姿を現して、天浮舟と対峙します。天浮舟は全武装で凄ノ王を一斉攻撃しますが、攻撃は全て曲げられて凄ノ王をそれます。凄ノ王は精神波攻撃で天浮舟の乗員達を攻撃し、美剣を含めて乗員達は気を失います。その隙に凄ノ王は天浮舟に取り付いて内部へ侵入しようとします。美剣が意識を取り戻すと、凄ノ王に取り付かれた天浮舟は火星に引かれて移動していました。しかしそれは火星に無理矢理引かれているのではなく、天浮舟に予め仕込まれていたシステムによるもののようでした。天浮舟には美剣達も知らないシステムが組み込まれているようです。
 荒廃した地球上では、人と魔との融合により、3メートルの巨体を鉄のような皮膚及び針金のような剛毛で覆った鬼のような姿の存在、獣人が誕生していました。獣人は、荒廃した地上で屍肉を漁る下等な魔物達をボクサーのような攻撃で蹴散らします。そしてこの獣人は、荒野を歩く真悟に遭遇します。
 火星の表面には巨大な建造物があり、凄ノ王に取り付かれた天浮舟はこの建造物の中へと入って行きます。美剣は、見るのは初めてでしたが、この建造物が「時の棺」だと分かります。時の棺は、太古の戦いで美剣が当時の科学者達に製作を依頼したもので、対凄ノ王の最終兵器でした。太古の戦いでは完成しませんでしたが、その後に科学者達が完成させていたようです。天浮舟及び凄ノ王を収容した時の棺は、扉を閉ざし、始動します。時の棺は、天浮舟の周囲の空間だけ時を超える一種のタイムマシンでした。これにより、天浮舟に取り付いていた凄ノ王の時間だけが進み、凄ノ王の姿が徐々に変化していきます。禍々しい怪物の姿だった凄ノ王に、多数の人の姿が浮かび上がってきます。凄ノ王は、憎悪と怨念が固まった精神体であり、過去にどこかで生きた人の魂の集合体でした。人の恨みの心を癒すことが出来るのは時の流れだけと考えた過去の美剣が時の棺を作らせました。そして遥かな時を超えた凄ノ王は、身体に浮かぶ人々の顔の表情が憎悪から安らぎへと変化していき、光の粒子となって消えていきます。こうして凄ノ王は完全に消滅し、美剣は魔との戦いに勝利して世界を救うため、英雄王真神の復活を手助けすると宣言し、天浮舟を地球へ向かわせます。
 真悟は獣人のそばを素通りして立ち去って行きます。獣人は、歩き去る真悟の身体が少しずつ大きくなって行くように感じました。真悟の身体は、獣人と同じくらい巨体で逞しく、以前の真悟とは別人のような姿となっていました。
 荒野を歩く瓜生及び雪代は、何者かが近付いてくるのを察知します。それは、長身な瓜生の倍以上まで大きくなった真悟でした。真悟の外見は大きく変わっていましたが、雪代はそれが真悟だと分かります。

 以上が、永井豪さんの「凄ノ王 超完全完結版」の物語です。
 最初の連載時には未完で終わった「凄ノ王」に、完結部分を追加した「超完全完結版」でした。物語は一応は凄ノ王が消滅したので、完結と言えるとは思うのですが、復活した英雄王真神と魔との戦いは残っており、「超完全」完結版は言い過ぎではないかと。普通に「凄ノ王 完結版」くらいが適切です。
 Wikipediaによれば、この巻の250ページくらいが書き足した分とのこと。第6巻は約380ページあるので、最初から130ページくらいまでが連載時の内容で、それ以降が追加分だと思われます。改めて第6巻を見直してみると、126ページ及び127ページと、128ページ及び129ページとは、それぞれ見開き1コマで凄ノ王と天浮舟とが激突するシーンが描かれています。連載最終回の最後のシーンとしては妥当な迫力のある1コマです。
 ちなみに、この見開きページの前のページは、抜け殻の真悟と魔に取り付かれた青沼とが対峙し、青沼が真悟に襲いかかるところで終わっています。
 また見開きページの次のページからは、地下にいる瓜生及び雪代が、天の岩戸伝説について語り始める展開です。読んでいて唐突に思えた天の岩戸伝説は、後付け設定だったようですね。2人が熱く語る天の岩戸伝説ですが、その後に生かされる事もなく、結局は何だったのかよく分からないまま終わりました。瓜生及び雪代もその後は何か活躍する事もなく・・・。この2人にはもう少し見せ場があってもよかったのにと思います。
 そう言えば、雪代は家族のために瓜生の命令に従っていたはず。その割に、地上の惨状を知った雪代が家族を心配するような素振りは全くありませんでした。そして訳の分からない天の岩戸伝説を語り出すという・・・。物凄く不自然ですね。
 強大な存在に思えた凄ノ王が、秘密兵器「時の棺」であっさりと消滅してしまったのが、若干拍子抜けな最後でした。恨みの心を癒すのは時の流れだけ、ってのはかなり安直な解決法でしたが、元々は倒す予定のなかった凄ノ王を完結のために倒すとなって永井豪さんも苦心したのでしょうね。おかげで、魔との戦いが控えているとは言え、凄ノ王の物語が完結した感はありました。
 物語の追加分が蛇足だと批判する読者は恐らくいるのでしょうが、私個人の感想では完結させてくれてありがとうございました、という感謝の気持ちしかありません。250ページの追加というのはかなりの量でしょうから、永井豪さんお疲れ様でした。


永井豪 「凄ノ王 超完全完結版」 第5巻

 永井豪さんの「凄ノ王 超完全完結版」第5巻です。
 前巻では、ボクシング対決で真悟が勝利し、真悟は少しずつ超能力を使えるようになってきました。その後、真悟が不死団に殴り込んで首領カーミラが登場しましたが、決着はつかずでした。雪代も相変わらずのさらわれたお姫様役で再登場しましたが、またも行方をくらませています。そして部団連合会の佐々木と真悟が剣道対決を行う事になり、その途中で4巻は終わっています。
 第5巻は真悟対佐々木の剣道対決の続きからです。
 それでは以下、「凄ノ王 超完全完結版」第5巻のあらすじを記載します。ネタバレ注意です。

 真悟及び佐々木の戦いは、道場を出て校庭で繰り広げられていました。真悟の念動力が剣と、佐々木の超殺人剣とが真っ向からぶつかり合い、爆発が起こります。2人の戦いを見守っていた生徒達は爆風で飛ばされ、そして逃げ出します。逃げる生徒達の波に逆らってニック及びレイが校庭へやってくると、校庭には真悟及び佐々木を中心に大きなクレーターが出来ていました。ニック及びレイは、2人の超能力が強力である事を認識し、このままでは死人が出る危険があると判断し、2人に試合を中止するよう言います。そこへ、部団連合会会長の九頭木鋼が幹部達を引き連れ、更には校長を引き連れて現れます。部団連合会を恐れる校長は、ニック及びレイに生徒間の問題には手出ししない方針だと言い、この試合に立ち入らないようにと指示します。不甲斐ない校長に呆れたレイは、校長を無視して2人を止めに向かいます。そのとき、九頭木がレイを睨んで一声発すると、レイは吹き飛ばされて地面に叩きつけられます。これに怒ったニックが九頭木に詰め寄ると、九頭木は片手でニックの首を掴んで軽々と持ち上げ、周りに構わず朱紗を斬れと佐々木に命令します。校庭にできたクレーターの底で、真悟及び佐々木の戦いが再開され、佐々木の猛攻に真悟が徐々に劣勢となっていきます。
 そこへどこからか、「待った!」の声がかかります。声の主は、剣道部副将の白い仮面をかぶった人物でした。副将は、佐々木が素人を相手に剣をふるうのを見ていられないと言い、部団連合会を否定した発言をします。副将は一年生で名前を身堂竜馬といい、剣道部の誰も身堂に竹刀を当てられないほど身の軽い人物でした。身堂が仮面を外すと、その下には美少年の素顔が隠れていました。身堂は、堂々と部団連合会に挑戦状を叩き付けます。九頭木の取り巻きの1人が怒って身堂に向かって行きますが、身堂に軽くあしらわれ、真悟及び佐々木が対峙するクレーターの中に転がり落ちて行きます。これを機に、身堂の登場で一時的に止まっていた戦いが再開されます。真悟及び佐々木は渾身の一撃を放つべく、剣を振り下ろします。しかしそのとき、真悟及び佐々木の間にレイが割って入り、超能力バリアを張って2人の攻撃を受け止めます。真悟、佐々木及びレイの3人の超能力が激突し、大爆発が起こります。この爆発で真悟も佐々木もレイも気を失って倒れ、周囲にいた部団連合会も、身堂も、野次馬の生徒達も気を失って倒れます。その中で唯一立っていたのは、九頭木だけでした。
 小松天文学研究所の研究員が、宇宙で生じている異変を発見します。その研究員が超新星の爆発だと思って観察していた天体が、1ヶ月後には八本の触手状のものを延ばした形状へ変化していました。これを見た研究員は、その姿から八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を想像します。
 真悟及び佐々木の対決で大爆発が起きた後、佐々木は病院に入院していました。部団連合会のメンバーが佐々木の見舞いに行くと、佐々木は全身に包帯を巻いた姿で剣道の稽古をしていました。佐々木は、あれ以来、超殺人剣(即ち超能力)が使えなくなったと話します。同じように、レイも入院しており、見舞いに来たニックに超能力が使えなくなったと話します。真悟も病院へ運ばれましたが、1日で回復して退院していました。美剣は、佐々木及びレイが超能力を使えなくなったこと、そして真悟は超能力が更に増したことを祖父に話します。美剣の祖父は、真悟が2人の超能力を吸い取ったのだと断じ、凄ノ王が復活すると断言します。
 真悟は、身堂及びその仲間の5人と共に、部団連合会を潰す戦いを起こす事を決めます。身堂の仲間達は、部団連合会に反感を抱く一年生、二年生で、将来のキャプテン候補と言われる有力選手でした。真悟は、部団連合会の幹部会が開かれる事を合田から聞いており、この幹部会を襲撃する計画でした。そして合田も部団連合会に見切りを付けて、真悟達の仲間として襲撃に参加する事になります。
 その頃、学校の裏山にある部団連合会の集会所には、部団連合会の幹部達が集まっていましたが、合田と入院中の佐々木は欠席していました。幹部会に現れた会長の九頭木は、合田が裏切ったこと、及び、真悟達が襲撃してくることを伝え、戦闘準備を命じます。
 部団連合会の集会所へ向かう真悟達の前に、美剣が現れます。美剣は、部団連合会が真悟達の襲撃を知って迎え撃つ準備をしている事を伝え、部団連合会の配置などを教えます。集会所がある学校裏山の前まで来ると、真悟及び美剣は瞬間移動で射撃部が待ちかまえている場所へ移動し、射撃部の銃を無効化します。その後、残る身堂及び合田達も裏山へ突入し、空手部を合田が、剣道部を身堂が、相撲部をその他の仲間達が受け持ちます。合田は雑魚を片付けて空手部の主将との一騎打ちに入り、空手部の主将を倒します。身堂も雑魚を倒し、遅れて駆け付けた佐々木との一騎打ちに入ります。その他の仲間達は、相撲部に苦戦していました。
 真悟及び美剣は、先行して部団連合会の集会所を目指します。集会所には九頭木と応援団の団長の2人が残っており、真悟及び美剣が様子をうかがっていると2人が集会所から出てきます。真悟は念動力で応援団の団長を倒し、九頭木の前に姿を見せます。
 その頃、身堂対佐々木の一騎打ちは、身堂が勝利していました。佐々木は、自分が時間跳躍者によって戦国時代から現代に連れて来られた事を話します。そして佐々木が時間跳躍者の名前を言おうとしたとき、佐々木は急に空中へと持ち上げられ、姿を消します。身堂の背後には全身をローブで包んだ時間跳躍者がおり、佐々木を元の時代へ帰したと話します。時間跳躍者は、身堂を念動力で投げ飛ばし、姿を消します。その後、身堂は合田と合流し、その他の仲間達と戦っていた相撲部を倒し、九頭木を目指します。
 真悟対九頭木の超能力による戦いが始まり、九頭木は電撃攻撃で真悟を苦しめます。しかし真悟の反撃を受けた九頭木は、頭部が胴体から離れて落ち、うごかなくなります。驚く真悟ですが、九頭木は人間ではありませんでした。九頭木は、以前に真悟が透視能力で見た金属骨格を持つ人物でしたが、ロボットなどではなく、中身ががらんどうの金属人形でした。
 不死団の会合が開かれ、首領カーミラは部団連合会が倒された事を告げ、敵は朱紗真悟のみであり、戦いの日は近いと語ります。その後、カーミラは瞬間移動で自宅へ戻ります。自宅へ戻ったカーミラが衣服を脱ぐと、女性の身体が徐々に男性の身体へと変化していき、瓜生の姿になります。カーミラの正体は瓜生であり、そこは瓜生のマンションでした。その瓜生の背後から、部団連合会の九頭木が現れ、自分が瓜生に操られていたこと、雪代を襲わせたのも瓜生だと指摘します。瓜生は、九頭木を操っているのが真悟だと気付き、九頭木の首を念動力で飛ばします。九頭木の背後には、真悟がいました。
 真悟は瓜生と一対一で話します。真悟は、部団連合会も不死団も瓜生が裏で操っていたこと、雪代を襲わせたのも瓜生であることを指摘します。真悟は、瓜生が超能力者による支配を目論んでおり、そのために自分の超能力を利用しようとしたと指摘します。瓜生はこれらを全て認め、自分は疲れきっていて力を出せないから殺すなら今がチャンスだと真悟に言います。真悟は、殺すつもりはないと言い、雪代に謝って欲しいと瓜生に言います。それを聞いた瓜生は大笑いし、まだわかっていないのかと真悟に言い、背後の扉に向かって入れと命じます。扉が開いて現れたのは雪代でした。
 その頃、北大西洋を航海していた豪華客船クィーン・レディ号は、海中から現れた巨大生物に襲われて沈没します。
 天文学研究所で働く研究員の家族からの通報で、警察官が研究所を訪れます。研究所内では、大勢の研究員達が死亡していました。研究所内は、研究員達が殺し合いを行ったような状況でした。研究所の床には、八岐大蛇のような天体の写真が落ちていました。
 美剣は、真悟が瓜生に会いに行った事を祖父に報告します。祖父は、凄ノ王が邪神と化して闇が地上を覆うか、英雄神となって魔をはらうか、運命が分かれるときだと話します。そして祖父は、地球の過去に存在した文明について語ります。遠い昔に地球上には現在より優れた文明が存在し、その文明の地は「高天原」と呼ばれていましたが、今では海中に沈んでいました。その文明では、人間の精神の秘密が解き明かされていました。この文明の人々、高天原人は、記憶を保持して生まれ変わる方法を発見し、長い年月を生きたことで精神を強化して超能力を発揮するに至ります。そして高天原人は、精神を肉体から分離させ、八百万の神々となりました。しかし高天原人は、善き心を持つ善神と、悪しき心を持つ邪神とに分かれて争う事になります。その後、邪神は、異次元の邪悪なエネルギーである「魔」を得ました。魔は、悪しき心を持つ人間に取り付いて肉体を奪い、この世に破壊と殺戮と悲しみとをもたらす存在でした。この魔に対抗する光のエネルギーが存在し、このエネルギーを取り込んだ超神が「英雄神(スサノオウノミコト)」です。祖父は、真悟が光のエネルギーを取り込めば英雄神となり、魔のエネルギーを取り込めば邪神「凄ノ王」が誕生すると言います。
 突然現れた雪代に動揺する真悟に対し、瓜生は、あの事件の日になぜ人気のない場所へ行ったのか思い出して見ろと言います。真悟は、人が来ない静かな場所へ行こうと雪代に言われてあの場所へ行った事を思い出します。瓜生は、雪代を真悟が通う中学校へ転校させて真悟に近付け、真悟と同じ高校へ進学させたと話します。そして瓜生は、雪代が自分の奴隷だと言います。
 ディスコでの火災以来、病院に収容された青沼は、何かを恐れ続けており、精神を病んでいました。青沼の病室の床に、突然に大きな穴が開き、青沼はベッドごと穴に落ちます。穴の底は暗闇で、魔物達が蠢いていました。そして青沼は、魔物に取り付かれて、穴から這い上がります。
 南カリフォルニアでは大きなハリケーンが突如発生し、多大な被害を与えていました。このハリケーンは、自然のものではなく、巨大な魔物によるものでした。
 雪代が奴隷だと言う事を信じない真悟に対し、瓜生は雪代に服を脱げと命令します。雪代は黙って瓜生の命令に従い、服を脱いでいきます。瓜生は、雪代の父親の会社を乗っ取り、雪代の父親は莫大な借金を抱える事となり、その借金を瓜生が肩代わりする担保として雪代を奴隷にしました。雪代が瓜生に逆らって借金の返済を迫られたら、雪代家族は一家心中するしかありませんでした。
 その頃、瓜生の配下の超能力者達が、瓜生からのテレパシーを受けて、瓜生のマンションに集まってきていました。真実を知った真悟は怒りを増大させ、それに伴って真悟の身体は巨大化していきます。真悟は、魔のエネルギーを吸収して魔王へと変身します。瓜生のマンションへと集まっていた配下達は、魔王と化した真悟に次々と殺されていきます。瓜生は雪代を連れてマンションを脱出します。魔王はマンションを破壊して外へ飛び出し、街を破壊し始めます。
 美剣及び祖父は、凄ノ王の誕生と、魔の到来とを察知していました。そして更に祖父は、宇宙最大の魔である八岐大蛇の復活を感じており、全世界が滅亡の危機にさらされると美剣に告げます。凄ノ王は更に街を破壊し、街は火の海と化していました。

 以上が、永井豪さんの「凄ノ王 超完全完結版」第5巻の物語です。
 これまでノンビリと物語が進んでいたのに、最後は急転直下の展開でした。カーミラの正体は瓜生でした。やっぱりね。九頭木が未来から連れて来られたサイボーグという予想は外れました。瓜生が超能力で操っていた単なる鉄人形が正解でした。不死団も部団連合会も瓜生が裏で糸を引いていたという事です。結局、全ての黒幕が瓜生だったと言うことで。薄々予想していた、と言うか、読者なら誰もが予想していたであろう真相で、驚きはありませんでした。黒幕が美剣とか雪代とかなら少しは驚くのですが、永井豪さんの作品ですからド直球の真相で当然ですね。
 またこの巻では、瓜生が黒幕という真相と共に、凄ノ王とは何ぞやという秘密も明かされています。それは、古代超文明の・・・精神生命体が・・・という、永井豪さんの作品でよくあるパターンのものでした。そして永井豪さんの作品では、物語終盤でこの手の設定を誰かがクドクドと語る事が多いです。つい最近に完結したデビルマンサーガもそうでした。この展開に出くわす度に、ウンザリした白けた気分になるのは私だけでしょうか・・・。こんな取って付けたような設定は蛇足だと思います。
 所で、凄ノ王が覚醒するシーンを見て、何となく魔王ダンテを思い出しました。凄ノ王の物語と魔王ダンテの物語とでは、主人公が魔王になるという点で共通しています。ですが、人類こそがダンテの敵だったという真相が驚きだった魔王ダンテの方が、物語の深みや厚みがあったように思います。
 とうとう凄ノ王が覚醒し、世界は滅亡の危機に瀕する事になりました。連載時には、凄ノ王が復活したあたりて連載終了だったらしいのですが、そろそろこのタイミングなのでしょうか。連載はこの第5巻くらいまでで、「超完全完結版」で追加された内容が第6巻という所でしょうか。次の第6巻を読んで、あそこで止めといた方がよかったのにという感想にならないことを願いつつ・・・。いよいよ次回、最終巻です。


永井豪 「凄ノ王 超完全完結版」 第4巻

 永井豪さんの「凄ノ王 超完全完結版」第4巻です。
 前巻では、雪代事件の裏に不死団という組織が絡んでいた事が明らかになったものの、その話は一旦置いておかれました。物語は、部団連合会の合田とのボクシングの試合に移り、試合中に真悟の超能力が少しずつ開花し、試合の途中で終わっていました。
 第4巻はこの続き、真悟対合田のボクシングの試合の第3ラウンドからです。
 それでは以下、「凄ノ王 超完全完結版」第4巻のあらすじを記載します。ネタバレ注意です。

 第3ラウンドが始まり、真悟は積極的に攻撃し、合田は攻撃を避け続ける展開が続きます。しかし合田は、真悟の隙を見つけて必殺のパンチを放ちます。合田の攻撃でダウンた真悟は何とか立ち上がり、合田は更に必殺のパンチを放ち、真悟は再びダウンします。倒れた真悟は、意識が朦朧とした状態でしたが、その中で雪代の声を聞き、再び立ち上がります。立ち上がった真悟の気迫に合田は押されますが、それを振り払って合田はただ立っているだけの真悟にパンチを入れ続けます。しかし合田の連続パンチは全く真悟に効いていないようでした。真悟は、超能力の精神障壁(サイコバリヤー)を張り巡らせていました。瓜生は、真悟が自分の力だけで超能力に目覚めたと悟ります。合田は真悟を殴り続け、それを全く意に介さず真悟は渾身のパンチを合田に放ちます。そのパンチは真悟の念動力が上乗せされた強力なもので、合田はリング外まで飛ばされ、リング下で動かなくなります。これで、真悟の勝利が決まります。この結果に部団連合会の会長は怒り朱紗真悟を倒す事を命じ、剣道部の主将である佐々木剣道が名乗りを上げます。
 真悟が勝利し、観客達が真悟を取り囲んで祝います。その頃、雪代はボクシングの試合会場から去って行きました。
 その夜。真悟は、試合の怪我で入院した合田を見舞いに行きます。合田は、真悟に負けた事を認め、真悟が人間以上の力を持つ事を見抜き、災いを呼ぶかもしれないからあまり見せびらかすなと忠告します。真悟と合田は、握手して別れます。
 その後、真悟は徐々に超能力を自力でコントロールできるようになって行きます。ある夜、美剣が真悟の前に現れ、超能力を悪に使わないでと頼みます。真悟は超能力で美剣の服を破るイタズラをし、美剣は瞬間移動で逃げて行きます。真悟の超能力は、美剣の超能力より強力になっているようです。
 茂坂から不死団のオートバイ軍団の噂を聞いた真悟は、黒い服装に黒マスクで顔を隠し、オートバイ軍団の溜まり場へやってきます。真悟は、襲ってきたオートバイ軍団の下っ端を倒して捕まえ、不死団の事を聞き出そうとします。しかし下っ端は何も話さず、真悟はバイクに乗った大勢の人間に囲まれます。オートバイ軍団は真悟に襲いかかり、真悟は超能力で応戦します。超能力を見ても驚かないオートバイ軍団に、真悟は不死団にも超能力がいるのかと尋ねます。すると、不死団の首領カーミラが6人の幹部達を引き連れて、真悟の目の前に瞬間移動で現れます。カーミラ及び幹部達は全員が超能力者でした。カーミラは、雪代を襲わせた理由が知りたければ不死団に入れと真悟に要求します。真悟が拒絶すると、カーミラは去り、幹部達が真悟の前に立ちふさがります。幹部の1人は「人食細胞」の能力を持ち、自分の身体に真悟の身体を吸収していきます。しかし真悟は、分子の間をすり抜ける超能力壁ぬけでこの幹部の身体から脱出し、この幹部を倒します。残りの幹部達は真悟に一斉に襲いかかり、「超能力電磁波」及び「超能力旋風界」の攻撃を真悟に放ちます。しかし真悟は、念動力で地面に穴を掘って逃げ、オートバイ軍団のバイクを奪って逃走します。幹部達もバイクで後を追い、バイクの真悟に攻撃しますが、真悟は超能力を駆使して攻撃を避けます。しかし、真悟の行く先にカーミラが現れ、そして真悟の目の前に突然にブルドーザーが現れ、真悟のバイクはブルドーザーに正面衝突します。
 自宅で寝ていた美剣は、真悟の危機を感知して目覚めます。美剣がバイクに乗り、家を出てしばらく走ると、同じようにバイク乗った女性達が集まってきます。女性達は美剣を千草さまと呼び、美剣一族の何かけて凄ノ王を取り返そうと美剣千草に声をかけます。バイクに乗った複数の女性達は美剣千草を先頭に、不死団を壊滅させるべく、不死団のアジトを目指します。
 真悟が気付くと、不死団に捕まって身体は鎖で何重にもベッドに縛り付けられていました。そして真悟の目の前には、雪代が捕まってロープで天井から吊されていました。雪代は、学校帰りに誘拐されて、気が付いたらここに吊されていたと話します。真悟は雪代が狙われる理由は何なのか疑問に思います。そこへ、カーミラ及び幹部達が現れ、カーミラは雪代を狙うのは真悟の恋人だからだと話します。カーミラは、真悟の超能力を目覚めさせるために青沼達に恋人を襲わせたのであり、誰でもよかったと話します。更にカーミラは、現代社会を破壊して新人類による新しい世界を作ることが不死団の目的だと語ります。
 その頃、美剣千草の元には、美剣一族の10人の女性達、美剣十人衆が集結していました。美剣千草及び美剣十人衆は力を合わせ、超能力ファイアーバードとなって夜空へ飛び上がります。
 カーミラは超能力である真悟は不死団に協力するのがさだめだと言いますが、真悟は拒絶します。カーミラは、朱紗真悟なら不死団には協力しないだろうが、凄ノ王なら不死団に協力して現代社会を破壊すると断言します。真悟は、始めて聞いた凄ノ王という名前を、どこかで聞いたことがあるような気がします。
 そこへ、美剣達のファイアーバードが不死団のアジトを強襲します。カーミラの注意が逸れた隙に、真悟は鎖を破壊して雪代を救出し、雪代を連れて不死団のアジトから脱出します。不死団の構成員達が真悟達を追って来たため、真悟は雪代を草むらに隠し、真悟は目立つように行動して敵を引き付け、超能力者ではない雑魚達を撃破します。
 不死団のアジトでは、美剣千草及び美剣十人衆と、カーミラ及び不死団の幹部達とが対峙していました。現代社会を破壊するために凄ノ王を利用しようとするカーミラと、凄ノ王の恐ろしさを知る美剣とで意見は一致せず、美剣十人衆と不死団の幹部達との戦いが始まります。そしてカーミラは瞬間移動で美剣千草の前から姿を消します。美剣千草は、カーミラの正体を知っているようでした。
 不死団の雑魚達を倒した真悟は、雪代を隠した場所へ戻りますが、そこに雪代はいませんでした。真悟は、雪代を探しますが、結局見つかりません。
 その頃、地球から遥か遠くの宇宙空間で異変が起こりつつありました。そこには、八本の触手状のものが延び出た巨大な光の塊が出現していました。
 翌日、自宅で目を覚ました真悟は、自分の周囲の物が全て透けて見えるようになっていました。どうやら透視能力が発現したようですが、その代わりに真悟は念動力が使えなくなっていました。真悟は、これでは不死団と戦えないと焦ります。学校へ行った真悟ですが、周囲の生徒達が全て裸に見えて困惑します。そして学校では、剣道部部長の佐々木剣道が真悟を待ち構えていました。佐々木は真悟に剣道での勝負を要求します。この頃には透視能力が更に力を増し、真悟は周りの人間の皮膚を通しして筋肉や内臓が見えるようになり、最後には全ての人が骸骨に見えるようになります。周りの生徒達が全て骸骨に見えて誰が誰か分からない状態になりますが、その中に1人だけサイボーグのような金属製の骨格の人物が混ざっていました。これを見て真悟が驚いた瞬間、透視能力はなくなって真悟の目は通常の状態に戻ります。周りには大勢の生徒達がおり、金属製の骨格を持つ人物が誰かだったのか真悟には分かりませんでした。真悟はそのまま剣道部の道場へ連れて行かれます。真悟が剣道部の挑戦を受けて試合をするという噂は瞬く間に全校へ広まり、大勢の生徒達が道場に集まってきます。
 慶長5年、関ヶ原。竹の棒を持つ1人の武士に、大勢の武士達が襲いかかります。武士が竹棒をふるうと襲いかかった武士達は次々と斬り殺されます。竹棒で全ての敵を斬り殺した武士の背後に、全身をマントで覆った人物が瞬間移動で出現します。この人物は「時間跳躍者」と名乗り、お前の腕を生かせる時代があると言い、この武士を別の時代へ連れて行きます。この武士が、佐々木剣道でした。
 剣道部の道場で、真悟対佐々木の試合が行われます。美剣は、佐々木の剣は超能力の剣であり、念動力が加わった竹刀は鉄でも岩でも斬れるとテレパシーで真悟に忠告します。真悟が心眼で佐々木を見ると、佐々木の竹刀は念動力で光輝く剣に見えました。真悟は、美剣のアドバイスに従って、同じように念動力を竹刀に乗せ、竹刀を光輝く剣に変えます。試合が始まり、佐々木の猛攻を真悟は何とか凌ぎます。剣道部の部員達は、真悟が佐々木の剣を受けた事に驚きます。佐々木の剣を受けられるのは、剣道部でも副将だけでした。副将は白いお面を付けた人物で、部員達にはイカレ副将と呼ばれています。そして佐々木も、真悟が自分の超殺人剣を受けた事に感心し、真悟が自分と同じ超殺人剣の使い手だと判断します。佐々木は、自分の超殺人剣が超能力だと思っておらず、あくまで剣の技だと思っているようです。佐々木は、剣技の実力は自分の方が格段に上だと判断し、真悟に連続攻撃をかけます。真悟は防戦一方で、佐々木の超殺人剣を受け続けた竹刀が折れてしまいます。しかし真悟の超能力にとって竹刀の有無は関係なく、真悟は折れた竹刀でも佐々木の超殺人剣を受け止めます。美剣は、佐々木と剣技で戦って勝ち目はなく、真悟は剣技ではなく超能力で戦うべきとテレパシーで真悟にアドバイスします。真悟は、竹刀に集中していた念動力を解放して佐々木へ直接ぶつけて攻撃します。この攻撃で佐々木の面が破壊されますが、佐々木も超殺人剣で反撃します。佐々木の反撃で真悟も面を破壊され、更に道場の外へ飛ばされます。佐々木も道場の外へ出て、真悟と対峙します。
 その頃、英語教師として派遣されていたアメリカの超能力部隊のニック及びレイが登校してきます。ニックは、真悟及び佐々木による超能力の戦いを感知します。ニック及びレイは、戦いが行われている剣道部の道場へ向かいます。

 以上が、永井豪さんの「凄ノ王 超完全完結版」第4巻の物語です。
 真悟が超能力を使えるようになり、やっと超能力バトル物になってきました。不死団の首領カーミラが道場しましたが、こいつの正体が瓜生のように思える・・・。カーミラの素顔を隠したデザインも、カーミラと対峙したときの美剣の態度も、それを示しているように思えました。多分、当たってそうですが、どうかな?
 ボクシングが終わったと思ったら、次は剣道のバトルが始まりました。ややマンネリ感がありますが、このまま部団連合会とは各クラブの部長との試合という形で戦っていくのでしょうか。剣道の次は空手か柔道か・・・。部団連合会には、戦闘向きでないクラブ、例えば卓球部とかバトミントン部とかも含まれているのでしょうか。超能力卓球対決とか・・・いや、逆に面白いかも。
 真悟が透視能力で見た金属骨格の人物は、デザイン的に見て部団連合会のボスっぼかったです。このボスは、サイボーグか何かなのでしょうか。時間跳躍者が未来から連れてきたという設定は有りそうな気がします。それじゃあ、時間跳躍者の正体は?という事になります。これも何となく瓜生っぽく感じましたが・・・。何でもかんでも瓜生を犯人扱いするのは気の毒ですが、瓜生って永井豪さんの漫画での黒幕顔なんですよね。剣道部の副将も、白い仮面を付けた怪しい人物で、こいつが時間跳躍者の可能性もなくはないかなと考えます。副将の正体が更に瓜生という可能性も・・・、きりがないですね。
 コロッと忘れていたアメリカの超能力部隊の潜入教師ニック及びレイ。以前のボクシング対決では真悟の超能力に気付かなかったのか。最早、アメリカの超能力部隊は雑魚感ありますね。
 この第4巻で全体の2/3が終了したことになります。残り1/3ですが、このペースで本当に完結するのか少し心配になってきました。「超完全完結版」と名付けられているので、完結するはずなのですが、取って付けたような終わり方にならない事を祈るばかりです。


永井豪 「凄ノ王 超完全完結版」 第3巻

 永井豪さんの「凄ノ王 超完全完結版」第3巻です。
 前巻では、雪代小百合が青沼達に襲われて転校し、朱紗真悟の怒りが頂点に達し、とうとう真悟の超能力が発現しました。しかしその後、真悟は超能力の事も雪代の事も忘れてしまい、別人のような性格になってしまいます。真悟は、高校の応援団に喧嘩を売った事で、「部団連合会」という怪しげな組織に目を付けられました。その後、真悟はディスコで青沼達と出会い、怒りが再燃して超能力が再び発現します。アメリカから強力な超能力者の正体を探りにきた超能力部隊は、真悟の超能力を検知してディスコに突入しますが、扉の向こうは宇宙空間のような場所でした。
 第3巻はこの続き、謎の空間へやってきた超能力部隊のその後から始まります。
 それでは以下、「凄ノ王 超完全完結版」第3巻のあらすじを記載します。ネタバレ注意です。

 燃え盛るビルの中のディスコへ入ったはずの超能力部隊の超能力者達は、見たこともない空間にいる事に驚きます。この空間へ入った入口は既に消えていました。超能力者達の前に光り輝く少女が現れ、更にその後に複数の男達が現れて少女に襲いかかります。少女を襲う男達の姿は、徐々に人間から化物へと変化していきます。この様子を茫然と見つめる超能力者達の背後には、下半身が埋められ、上半身は鎖で繋がれた大男がいました。大男の吠える声に呼応して空間が渦を巻き、超能力者達はこの渦に飲み込まれて行きます。
 現実世界では、ディスコの火事は収まってきていました。超能力部隊の中でテレパシー能力を持つPT部隊は、ディスコへ突入したテレキネシス能力を持つPK部隊の存在を感知出来なくなり、戸惑っていました。火事が完全に消火された後、焼け跡にはPK部隊の死体は見当たらず、PK部隊がどこへ消えたのか全く分かりませんでした。
 そして真悟は、テレポートで自宅の自室へと戻ってきます。
 翌日、高校に登校してきた真悟は、暗く殺気立った雰囲気を持つ男となったおり、昨日の明るいスポーツマンタイプの真悟の周りに群がってきた女生徒達も近寄らなくなります。恐る恐る茂坂が真悟に話しかけると、真悟は雪代や超能力の事を思い出しているようでした。真悟は、青沼達に復讐すると茂坂に言い、青沼及びその子分達の名前やクラス等を調べて欲しいと茂坂に頼みます。真悟及び茂坂が話していると、ボクシング部の部員が現れ、部長の合田が呼んでいると言って真悟を連れて行きます。
 その頃、雪代を襲った青沼の子分達は、高校の屋上に集まって相談していました。子分達は、青沼がディスコで大怪我をして昏睡状態である事を笑います。しかし子分達は、真悟が青沼の兄貴分をディスコで倒した事を不安に思っていました。子分達は、いざとなったら知り合いのヤクザの力を借りるという結論に達し、解散します。青沼の子分の1人であるヤスは、ボクシング部に所属しており、その後はボクシング部の練習に出ます。
 練習に遅れたヤスが部長の合田に起こられていると、合田が呼び出した真悟が部室へやってきます。全く恐れる事なく堂々としている真悟を見たヤスは、真悟が明らかに変わっていることを感じ、見つからないよう身を小さくします。合田は、応援団に殴り込んだ事に対する制裁として、自分とのボクシングの試合を行うことを真悟に要求します。真悟は応援団との問題にボクシング部が出てくるのかを問い、合田は全ての運動部が部団連合会で繋がっていることを話します。真悟は、合田との試合を受ける条件として、ヤスとの練習試合を要求します。ヤスは真悟を恐れながらも合田の命令に逆らう事は出来ず、真悟対ヤスのボクシングの試合が始まります。ボクシング初心者の真悟は、最初はヤスに後れをとりますが、1ラウンドが終わる頃にはボクシングの動きをマスターします。真悟を初心者と甘く見たヤスは1ラウンドでスタミナを使い果たしており、2ラウンドが始まると真悟のパンチがヤスに当たり始めます。徐々に形勢は逆転し、真悟が一方的に易々を殴る展開となります。ヤスは負けを認めて逃げようとしますが、真悟はそれを許さず殴り続けます。部員達が真悟を止めようとし、真悟はヤスが自分の恋人を仲間達と襲った事を話し、合田はヤスを叩きのめす事を許可します。ヤスがリングから逃げようとすると部員達がヤスをリングへ押し戻し、迫る真悟を恐れたヤスは雪代を襲ったのは命令されての事だと話します。ヤスは、「不死団(ノスフェラトゥ)」と呼ばれる集団に雪代を襲うよう命令され、青沼達をそそのかして雪代を襲ったと説明します。不死団を知らない真悟に、合田は不死団とはこの学校に巣くう悪の結社のような集団だと話します。不死団は、部団連合会の敵でもありました。真悟は、このままヤスを連れて不死団へ乗り込む事を決めます。合田は、不死団と戦うなら自分との試合はなかった事にしてもいいと言い、真悟をボクシング部に誘います。しかし真悟は、不死団との事は1人で片を付けると言い、合田との試合も楽しみにしていると言ってボクシング部を去ります。
 不死団のアジトは、学校の裏にある空き地に残る旧校舎の廃屋でした。真悟は、嫌がるヤスを連れて旧校舎へやってきます。2人がボロボロになった旧体育館の扉を開けて中へ入ると、中は真っ暗でしたが、どこからか扉を閉めろと声がします。ヤスが扉を閉めると明かりがつき、旧体育館の中は大勢の裸の女性達がパーティをしていました。2人は女性達に囲まれ、無理矢理に酒を飲まされて意識を失います。翌朝、真悟は旧体育館で目を覚ましますが、そこはボロボロの体育館内で、昨夜のパーティの痕跡は全くありませんでした。真悟が旧体育館から外へ出ると、ヤスが木にロープで首を吊って死んでいました。その後、ヤスの自筆の遺書が見つかり、警察は自殺としては事件を処理します。しかし、真悟も合田も、ヤスが不死団に殺されたと確信していました。合田は、真悟達が不死団のアジトを訪れることをどうして知ったのか、真悟が殺されなかったのは何故か、の2つが謎だと真悟に話します。
 大佐の元へ戻ったPT部隊の超能力者達は、消えたPK部隊の行方を議論していました。PT部隊のニックは、超能力の怪物により作られた異次元世界に入り込み、今でも異次元世界をさ迷っていると考えていました。そしてその異次元世界では、大男が動き出して怪物達に襲われている少女を助けようとしますが、鎖に繋がれている大男は少女の元にたどり着く事が出来ません。この様子を見たPK部隊の超能力者達は、少女を助ける事を決めます。超能力者達は超能力で怪物達を少女から引き離し、そして倒します。すると、少女の身体から光が溢れ出し、この異次元世界からの出口が出現します。超能力者達は、この出口へと飛び込み、大佐達があつまっていた場所に現れます。
 その頃、高校の教室にいた真悟は、何故か心が少しだけ軽くなったような気がします。茂坂も、真悟が少し明るくなったように感じます。
 PK部隊から異次元世界での話を聞いた大佐は、超能力の怪物を探す手がかりがその少女にあり、少女が襲われているのを目撃した少年が超能力の怪物だと推測します。大佐は、PK部隊の超能力者とPT部の超能力者とを2人一組として市内の高校に派遣し、該当する少年を探す作戦を考えます。
 真悟の高校に、新しい英語教師として2人の外国人がやってきます。1人は男性のニック・ポールマン、もう1人は女性のレイ・ミランダです。PT部隊のニックは、自身のテレパシー能力で、この高校に多数の超能力者がいることを知ります。ほとんどの超能力者は、赤ん坊程度の能力しか持っていないようでしたが、瓜生は別格で、ニックのテレパシー能力では心を読むことが出来ません。また美剣はニックより優れたテレパシー能力を持っており、ニックは美剣の心を読めないだけでなく、逆に美剣に心を読まれてしまいます。
 ヤスの死で延期されていた真悟と合田とのボクシングの試合が一週間後に行われる事が決まります。試合までの間、真悟はボクシング部で練習する事になります。練習で遅くなった真悟が下校しようとすると、茂坂及びミーコが待っていました。茂坂はいつの間にかミーコと仲良くなり、ミーコが所属する体操部に入っていました。3人が歩いていると、怪しい雰囲気の生徒達が大勢現れて3人を囲みます。この生徒達は、不死団のメンバー達でした。真悟が不死団に聞きたいことがあると言うと、不死団の1人は仲間になれば話すと答えます。話し合いは決裂し、真悟と不死団との戦いが始まります。真悟は善戦しますが、相手は人数が圧倒的に多く、苦戦します。そこへ真悟を助けに現れたのは合田でした。合田は不死団のメンバー達を1人で次々と倒して行きます。合田の動きは真悟にも見えない程のスピードでした。
 真悟対合田のボクシングの試合の当日になります。試合会場には部団連合会のみならず、ほとんどの生徒が集まっていました。控え室で茂坂及びミーコは真悟に試合を棄権するよう言いますが、真悟は合田をどうやって倒すかのみを考えていました。合田は、真悟を殺すか否かは相手次第で、以前に殺した相手は殺すつもりだった訳ではなく、相手が強かったために手加減が出来なかったのだとボクシング部の部員に話します。真悟が控え室を出ると、美剣がいました。美剣は、ボクシングでの合田との実力差は歴然で、勝つためには真悟が真の力(超能力)を発揮しなければならないとアドバイスします。
 会場入りしてリングへ上がった真悟は、合田がとてつもなく大きく見え、不安を感じます。真悟がリングの外へ目を移すと、大勢の観客達の中に雪代がいたような気がしますが、すぐに見失ってしまいます。真悟は、ヤス及びミーコに雪代を探すよう頼み、試合に挑みます。雪代の姿を見たことで、合田に対して感じていた真悟の不安は消えました。第1ラウンドが始まりますが、やはり実力差は歴然としており、真悟のパンチは全く当たらず、まだ本気を出していない合田が一方的に攻める展開となります。真悟はダウンを取られますが、雪代に強くなった姿を見せるため、立ち上がります。ここで第1ラウンドが終了します。
 両者がリング中央からコーナーへと戻る途中、真悟の頭にボクシングの試合の様子が浮かび上がります。それは、この試合の第2ラウンドの様子で、真悟の予知能力が発現したものでした。真悟は、第2ラウンドの合田の動きを覚えます。試合を観戦していた美剣は、真悟に予知能力が発現したことに気付きます。
 第2ラウンドが始まり、合田の攻撃は予知で見た映像と同じでした。真悟は合田の連続攻撃を全てかわし、カウンターのパンチを始めて合田の顔にヒットさせ、合田のダウンを奪います。合田は動揺しつつも立ち上がり、真悟へのパンチを繰り出しますが、またも全てかわされ、真悟の反撃を受けて2度目のダウンを奪われます。しかし真悟が予知能力で見た光景はここまででした。再び立ち上がった合田の連続攻撃で真悟はコーナーへ追い詰められ、逃げ場のなくなった真悟に合田はトドメのパンチを繰り出します。しかし合田のパンチはコーナーポストを打ち、真悟はいつの間にか合田の背後にまわっていました。合田も観客達も真悟の動きは全く見えませんでした。美剣及び瓜生は、真悟がテレポート能力を発揮したのだと見抜きます。戸惑う合田に対して真悟は反撃し、連続攻撃で合田をコーナーへ追い詰めますが、ここで第2ラウンドが終了します。

 以上が、永井豪さんの「凄ノ王 超完全完結版」第3巻の物語です。
 部団連合会との戦いも始まらないうちに、新たに不死団なる組織が登場してきました。雪代事件の裏で手を引いていたのが不死団ということでした。
 それにしても、この高校には怪しげな組織が2つも存在し、これらとは関係ない青沼達のような不良集団まであるという・・・。いったいどんな高校なんだか。私が通っていた高校にはこんな怪しげな組織はありませんでしたが、そう思っているだけで、実は存在していたのかもしれませんけどね。
 この高校、普通の生徒の方が少ないのでは。怪しげな組織の方々も、一応は高校受験をくぐり抜けて入学してきているのですよね?かなり偏差値低い高校なのでしょう・・・。確か最初の方で、雪代がこんな高校に行くとは思わなかったと真悟が言ってましたし。雪代は真悟を追ってこの高校を選んだということなので仕方ないですが、偏差値高そうな瓜生とか美剣とかがこの高校にいる理由は何なのか・・・。
 まぁ、理屈で考えるとツッコミ所満載なのは永井豪さんの漫画ですから、気にしてはいけません。永井豪さんがそんな細かな設定を考えているわけもなく、勢いで読ませるのが永井豪さんの作品。理屈抜きで面白いのが永井豪さんの作品です。この作品も、理屈抜きで面白いです。何だか最近の永井豪さんの作品、マジンサーガとか特にですが、やたら理屈っぽく背景設定なんかをクドクドと説明しようとして、失敗している気がします。永井豪さんは、辻褄合ってなくても気にせず突き進む作風が一番面白いです。この凄ノ王がまさにそんな作品で、読んでるときには物語にグイグイ引き込まれる面白い作品です。
 この作品は、連載当時は完結せずに終わったとの事で、確かにそれが正解のような気がします。どんな結末で未完に終わったのかはよく分かりませんが。逆に、何年も後に無理矢理続きを描いた「超完全完結版」は、もしかして、物凄い蛇足な結末に終わるのではと、少し心配になってきました。残り三冊、ちょうど半分の折り返し地点。このままの勢いで最後まで読んでしまいましょう。