【天気の変化】前線の通過と天気の変化6 十種雲形と前線
次に、前線に伴う雲についてです。
前線には、このようにいろいろな雲ができます。
この図のパワポファイルはこちら。
はい、いっぱい出てきましたね。雲の名前もいっぱいありますが、それは後に回して。雲の分布の全体像を見てみましょう。
基本は、前回のポイントでもあった、前線面に沿って暖気側に雲ができる、ということ。その結果、寒冷前線は縦長の雲、温暖前線は横長の雲になるのでしたね。
さらに、温暖前線は雲の厚さがだんだん増えていく(前線面は図の左から右に動いていくので、定点からみると、暖気と寒気の境界が最初は上にあったのがだんだん下がってきます。それに伴い、前線面の暖気側(この場合は上側)にできる雲がだんだん厚くなるわけです。そのように雲が変わっていくので、雲を見ると「もうすぐ温暖前線が通過するぞ(雨が降るぞ)」という予報が出来るのです。
ここをおさえた上で、雲の種類、いきます。
もう一度上の図を見て、雲の種類が何種類あるか見てください。同じ雲が2回出てきているのもあるので注意しましょう。⇒10種類あります。
では、その10種類の雲の名前に使われている漢字は、「雲」の字を除いて何種類あるでしょうか。⇒「積」「層」「巻」「高」「乱」の5種類です。
雲の種類は10種類もあるのに、使われている漢字はたったの5種類なんですね。つまりこれらの漢字を組み合わせて雲の名前ができているわけです。ということは、それぞれの漢字に雲の特徴を表す意味があるのではないでしょうか。
「巻」の字は空の上層(5~13km)にできる雲で、主に氷晶からなり、雲としての厚さもあまりないので、下の方に灰色っぽく太陽からの影は見当たりません。
「高」の字は空の中層(2~7km)にできる雲で、主に水滴からなります。上層にできる雲に比べて少し厚みがあるので、下からみるとちょっと灰色っぽく太陽からの影がみられます。
「積」は垂直(縦)に伸びる、対流性の雲です。
「層」は水平方向(横)に広がる雲です。
なので巻層雲、巻積雲、高積雲、高層雲という雲がどんな雲か想像がつくと思います。
たとえば巻積雲はこんな雲です。(巻層雲、高積雲、高層雲は写真画像がそろっていないので画像検索してみてください)
そうすると、「巻」の字があるか上層にある雲と想像がつきますが、「積」も「層」もつかない巻雲というのはどんな雲でしょう。
巻雲(絹雲) すじぐも Cirrus(Ci)
筋のように細い、白い雲。「積」や「層」にすらなっていない雲です。
「巻」「高」の字がない雲は低層の雲か、と言われると、一つだけ例外があります。
積乱雲。いわゆる入道雲、雷雲です。
(写真もってなかった…)
積乱雲は雲底は2000m以下にもなり、雲頂は雲がギリギリ行ける12000m程度のところまで縦に長い雲です。こんな雲は10種雲形の中でも積乱雲だけ!
そうそう「乱」の字は雨をもたらす雲です。雨雲でおなじみの「乱層雲」もそうですね。
寒冷前線の雨は積乱雲、温暖前線の雨は乱層雲がもたらします。
積雲は、晴れた日に見られる綿のような雲です。
層雲は、最も高度の低いところに見られ、なんとなくぼやけた感じの、霧をもたらす雲です。
層積雲は、空の低いところで、雲の塊が広い範囲にわたって空を覆っていたり、雲の塊が波のように規則的に並んでいたりする雲です。詳しくは画像検索しましょう。(これまたわかりやすい雲写真を持っていない)
まとめるとこんな形になります。
この図のパワポファイルはこちら。
そこでもう一度冒頭の図を見てみましょう。
まず寒冷前線。
層積雲や高積雲も付近にできることもありますが、なんといっても縦長の積乱雲。そしてその子供の積雲。この2つが寒冷前線の特徴と言える雲です。
問題は温暖前線で…
上から、巻雲、巻層雲、巻積雲(省略されることも多い)、高積雲、高層雲、乱層雲と、だんだん雲が低く、そしてより分厚くなってきます。その周りに層積雲や層雲もあります。
前線付近では乱層雲と高層雲が目立ちます。
もちろんこれは教科書的な話で、実際の気象は条件が複雑だし、中途半端な雲を明確な基準でに10種に分類するというのもナンセンスなので、必ずしもこれらの雲がこの順序で現れるわけではないというのはお約束ですね。
前線には、このようにいろいろな雲ができます。
この図のパワポファイルはこちら。
はい、いっぱい出てきましたね。雲の名前もいっぱいありますが、それは後に回して。雲の分布の全体像を見てみましょう。
基本は、前回のポイントでもあった、前線面に沿って暖気側に雲ができる、ということ。その結果、寒冷前線は縦長の雲、温暖前線は横長の雲になるのでしたね。
さらに、温暖前線は雲の厚さがだんだん増えていく(前線面は図の左から右に動いていくので、定点からみると、暖気と寒気の境界が最初は上にあったのがだんだん下がってきます。それに伴い、前線面の暖気側(この場合は上側)にできる雲がだんだん厚くなるわけです。そのように雲が変わっていくので、雲を見ると「もうすぐ温暖前線が通過するぞ(雨が降るぞ)」という予報が出来るのです。
ここをおさえた上で、雲の種類、いきます。
もう一度上の図を見て、雲の種類が何種類あるか見てください。同じ雲が2回出てきているのもあるので注意しましょう。⇒10種類あります。
では、その10種類の雲の名前に使われている漢字は、「雲」の字を除いて何種類あるでしょうか。⇒「積」「層」「巻」「高」「乱」の5種類です。
雲の種類は10種類もあるのに、使われている漢字はたったの5種類なんですね。つまりこれらの漢字を組み合わせて雲の名前ができているわけです。ということは、それぞれの漢字に雲の特徴を表す意味があるのではないでしょうか。
「巻」の字は空の上層(5~13km)にできる雲で、主に氷晶からなり、雲としての厚さもあまりないので、下の方に灰色っぽく太陽からの影は見当たりません。
「高」の字は空の中層(2~7km)にできる雲で、主に水滴からなります。上層にできる雲に比べて少し厚みがあるので、下からみるとちょっと灰色っぽく太陽からの影がみられます。
「積」は垂直(縦)に伸びる、対流性の雲です。
「層」は水平方向(横)に広がる雲です。
なので巻層雲、巻積雲、高積雲、高層雲という雲がどんな雲か想像がつくと思います。
たとえば巻積雲はこんな雲です。(巻層雲、高積雲、高層雲は写真画像がそろっていないので画像検索してみてください)
そうすると、「巻」の字があるか上層にある雲と想像がつきますが、「積」も「層」もつかない巻雲というのはどんな雲でしょう。
巻雲(絹雲) すじぐも Cirrus(Ci)
筋のように細い、白い雲。「積」や「層」にすらなっていない雲です。
「巻」「高」の字がない雲は低層の雲か、と言われると、一つだけ例外があります。
積乱雲。いわゆる入道雲、雷雲です。
(写真もってなかった…)
積乱雲は雲底は2000m以下にもなり、雲頂は雲がギリギリ行ける12000m程度のところまで縦に長い雲です。こんな雲は10種雲形の中でも積乱雲だけ!
そうそう「乱」の字は雨をもたらす雲です。雨雲でおなじみの「乱層雲」もそうですね。
寒冷前線の雨は積乱雲、温暖前線の雨は乱層雲がもたらします。
積雲は、晴れた日に見られる綿のような雲です。
層雲は、最も高度の低いところに見られ、なんとなくぼやけた感じの、霧をもたらす雲です。
層積雲は、空の低いところで、雲の塊が広い範囲にわたって空を覆っていたり、雲の塊が波のように規則的に並んでいたりする雲です。詳しくは画像検索しましょう。(これまたわかりやすい雲写真を持っていない)
まとめるとこんな形になります。
この図のパワポファイルはこちら。
そこでもう一度冒頭の図を見てみましょう。
まず寒冷前線。
層積雲や高積雲も付近にできることもありますが、なんといっても縦長の積乱雲。そしてその子供の積雲。この2つが寒冷前線の特徴と言える雲です。
問題は温暖前線で…
上から、巻雲、巻層雲、巻積雲(省略されることも多い)、高積雲、高層雲、乱層雲と、だんだん雲が低く、そしてより分厚くなってきます。その周りに層積雲や層雲もあります。
前線付近では乱層雲と高層雲が目立ちます。
もちろんこれは教科書的な話で、実際の気象は条件が複雑だし、中途半端な雲を明確な基準でに10種に分類するというのもナンセンスなので、必ずしもこれらの雲がこの順序で現れるわけではないというのはお約束ですね。